Jambo!
現在、タンザニアで1ヶ月、マイクロファイナンス機関でインターンをしています。
今回の旅行記は、タンザニアのアルーシャからバスで5時間で行ける、ケニアの首都ナイロビ旅行。
アフリカ諸国の中では経済的に急成長している都市と言われています。
アルーシャでの生活にも慣れてきたので、週末にお隣の国、ケニアに行ってみよう!と思い、計画をはじめました。
ですが、「ナイロビ」と検索すると、「ナイロビ 治安」「ナイロビ 凶悪都市」とのサジェストワードが…。
調べてみると、経済成長の裏側で貧富の差が生まれていること、隣国スーダンから戦闘用の武器が裏取引で輸入されていること、そしてイスラム過激派とケニア政府の衝突が起こっていることから、
ナイロビでは日常的な強盗、銃撃、そしてテロの危険がある、とのことでした。
驚いたのは、タクシーに乗っていても窓ガラスを割られて強盗の被害に遭った人がいるから注意しろ…と。
もう防ぎようないじゃないですか…!
少し行くのを戸惑ったのですが、同じ学生団体の大先輩がちょうどナイロビに行く予定ということを聞いて、覚悟を決めました。
事実として「そういう出来事が起こる可能性がある」ということを踏まえ、これまでにない防犯対策をして、ナイロビに向かいました。
私の防犯対策:準備編
まず、準備の段階から緊張が走ります。
・情報収集
2018年、2019年のナイロビの治安、危険、事件に関する記事を10記事以上読みました。
もちろん外務省の海外安全ホームページの情報も隅々までチェックします。
事前に危険な地域には近づかないようにインプットしておくことで、危ない目に遭う可能性は低くすることができるでしょう。
・Uber ダウンロード
ケニアではUberが使えるそうです。
流しのタクシーは危ないそうなので、少しの距離でも慣れるまでは全てUberで移動することにしました。
・家族への連絡
一応、「週末ナイロビに行ってくるよ!」とだけ伝えておきました。
何かあった時に情報が得やすいように。
・貴重品を預ける
私はタンザニアの自分の部屋のロッカーに、クレジットカードと現金を置いていきました。
普段使うお金は財布に入れず、そのままカバンに突っ込んでいました。
そのほうが財布をすられるリスクが低いと思ったからです。
・フェイク用の財布を準備
20ドルくらいの現金と、いらないカード、小銭を入れた偽物の財布を用意しておきます。
もちろん強盗に遭わないようにするのが一番ですが、最悪の場合に備えてです。
もし強盗に遭った時には、決して抵抗してはいけないと聞いたことがあるので、そういう場合にサッと差し出してよいフェイク用の財布を用意しておきました。
私の防犯対策:現地編
・リュックは前にもつ
後ろにリュックを持っていると、カバンを開けられた時に気づきづらくなります。
また、リュックを前に持って歩いてることで、「警戒していますよ」というアピールになるのです。
・一人にならない
もちろん一人旅なので一人なのですが、必ず近くに人がいる通りを選んでいました。
怪しい路地や人の少ない通りは近づきませんでした。
・人に近づき過ぎない
人とすれ違う時も一定の距離を保ちます。
警戒しすぎかと思われますが、できるだけ人と距離をとって、早足で歩いていました。
・スマホや貴重品を手に持たない
道は事前に確認しておき、外を歩く時はスマホを手に持たずにカバンにしまっていました。
・出来るだけ目立たないような服装
アジア人が少ないので、どうしても目立ってしまいますが、それでもできるだけ地味に生きます。
派手な格好や露出の多い服装を避けていました。
・基本話しかけてくる人全員警戒する
旅中は、現地の人と仲良くなるのが楽しみの一つですが、トラブルに巻き込まれる可能性を作り出してしまうと思うのです。
そもそも話しかけてくる人は、何かの勧誘か、騙そうとしているのでは、と疑うようにしていました。
・宿は安心できるところを
ナイロビにはバックパッカー向けの宿がいくつかありますが、今回はAirBで日本人の方が貸しているお部屋を使いました!
普段泊まる安宿よりも高いですが、治安が比較的良いエリアにあり、オーナーさんも隣の部屋にいるということで、安心して泊まることができました。
アルーシャからナイロビへ、陸路で国境超え!
バスの詳細は別記事にまとめてあります。
アルーシャからナイロビに向かうバスは、全席、窓にカーテンがついていました。
これも防犯対策か…。観光客が乗っていることがわかると狙われやすいから、カーテンで乗客を隠すためだと思います。
国境を超えたあたりから、ほとんどの乗客が窓を締めて、鍵をかけ、カーテンも締めていました。
しかし、私の反対側の隣に乗っていたインド人らしい女性が、カーテン全開で窓も開けていたので、ずっとビクビクしたままバスに乗っていました…。
国境でアライバルビザをゲットし、再度バスに乗ります。
そしてナイロビに近づくにつれて、車の渋滞が…。
大通りで15分くらい止まってしまい、到着が夜になってしまったらどうしよう…と不安になりましたが、予定より2時間遅れの15時に到着。
到着したら乗客全員に担当のタクシーが用意されていて、名前を呼ばれました。
ナイロビに着いて最初に思ったことは
「なんだ!!この都会は!!」です。
ずっとタンザニアにいたので、綺麗なショッピングモールや、そこら中にあるレストラン、高層ビルに驚きました。
遅めのランチで入った日本食屋「Teriyaki」の焼うどんは、日本の味付けでとっても美味しくて一人で笑ってしまうほど感動。
街のショッピングモールや、レストランには警備員がおり、入るにはセキュリティチェックが必須です。
警備員は目の前を通ると無表情で挨拶してくれたのが印象的でした。
そして、無事宿に着いて、チェックイン完了!
滞在先にいた人や、ケニアで働いている先輩、先輩が紹介してくださった方・・・
アフリカビジネスや国際協力に関わっている日本人の方とお話しできて、とっても素敵な時間を過ごすことができました。
本当に感謝です。
今回、ナイロビを旅して、自分自身が世界を悲観的に捉えすぎていた部分を実感しました。
Uberの運転手が英語でいろいろと教えてくれる親切な人が多く、「ナイロビは今はそんなに危険じゃないよ」と言っていましたがその通りだと思いました。
「恐怖感情に訴えるものは、人の印象に残りやすい」と聞いたことがあります。
そしてネットで情報を集めるのは、とても簡単で便利ですが、ネガティブな情報ばかりが目立ってしまいます。
例えば、「〇〇航空の旅客機が無事に着陸しました。」というニュースを見たことがありますか?
「〇〇航空の旅客機が事故で不時着しました。」
ニュースになって注目されるのも、人々の印象に残るのも後者です。
私も実際、タンザニアやケニアに来るまで、「アフリカ=危険」っていうイメージが頭の中にありました。
もちろん、完全に間違っているわけではないけれども、それが全てという訳でもありません。
実は、タンザニアに来た初日に、スーパーにスマホを忘れてきたのです。
家に帰ってから気づいていたので、ほとんど諦めていましたが、一応お店に戻ったんです。
それでセキュリティの人に聞いたら、なんと引き出しの中から私のスマホが出てきたのです・・・!
心の優しい人が届けてくれて、セキュリティの人がしっかりと管理してくださったのです。
この出来事で、私が強く思ったのは、「世界は私が想像しているよりもずっと優しい」ということです。
ケニアでも、一歩でも外を歩いたら危ない目に合うのではないか、と思っていましたが、私はあまり危険を感じることはなかったです。
(それでも少し怖くて写真はあんまり撮れませんでしたが。)
それよりも、Uberの運転手となかなか会えない時に助けてくれた人がいたり、英語が上手でケニアのことをいろいろと教えてくれる人がいたことが印象に残っています。
もちろん、危険な場所を避けて、確実に安全に過ごせるように努力をしたからだと思いますが、
「知らない世界を自分の頭の中で、勝手に悲劇的に作り上げてしまうこと」の方がよっぽど怖いなと思いました。
一歩勇気を出して、ナイロビに行ってよかったです。
時間がなくてあんまり観光できなかったのが心残りですが…笑
素敵な人とたくさん会えたこともあり、良い息抜きになったので、またタンザニアで明日から仕事頑張ります!